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患者用説明文について

  • 盛岡減量研究所
  • 2016年12月1日
  • 読了時間: 4分

非アルコール性脂肪肝(栄養性脂肪肝)について

当院の血液検査で脂肪肝もしくは脂肪肝の疑いと診断されました。その状態が20年~40年続くと「非アルコール性肝硬変症」を生じることがあります。

脂肪肝の原因は肥満と高血糖を示すような炭水化物の過剰摂取です。炭水化物とはデンプン類(米、麺類、果物やイモ、カボチャ、その他の小麦粉、米粉を使用した食品)です。

つまり脂肪肝を良くするには短時間での大量の炭水化物の摂取を控え、肉、魚介、鶏卵などの蛋白質とレタスやキャベツ、白菜などの葉物野菜のような繊維質を多く摂るように心がけましょう。

また高血糖を来すような糖尿病予備軍や糖尿病の方には、脂肪肝を改善させる内服薬もあります。ただ基本的には一度に大量の炭水化物を摂らないことが大事です。

麺類にご飯(おにぎり)や、イモやカボチャをおかずにご飯は、できれば控えた方が良いと思います。食後の甘味類も控えましょう。

 

非アルコール性肝硬変症「NASH」とは

非アルコール性脂肪肝を未治療のまま20年以上放置すると非アルコール性肝硬変症NASH(Non Alcoholic Steatohepatitis)進展することがあります。肝硬変はウイルス性肝炎や大酒飲みにみられるアルコール性肝硬変と同じ肝硬変症です。

最近、慢性肝炎から肝硬変を生じるB型肝炎やC型肝炎は、初期や軽度であればウイルスを排除し肝炎を治す方法が確立しています。またアルコール性肝炎はお酒を中止すれば改善します。

ところが非アルコール性肝硬変症については治療が確立していません。症状については、初期には無症状です。進行すると肝臓癌や腹水貯留、食道静脈瘤破裂による吐血や肝性脳症(昏睡)などです。脂肪肝からの肝臓癌発症については最近、発見されました。

例えば肝性脳症は昏睡をきたすので、いつも眠っている状態になります。ただ睡眠とは違うので、声掛けで目覚めますが食事中にも昏睡を生ずるので誤嚥性肺炎で死亡することが少なくありません。まずはNASHの前にNAFLD(非アルコール性脂肪肝)を治しましょう。

 

患者にNAFLDやNASHについて言葉で説明しても、ほとんど理解できない。そのためNAFLDならびNASHについての説明文を作成した。

この文章を読んでNAFLDやNASHについて問題意識を持って食事を見直してくれたらありがたいが、これまでの人生の食生活を全て否定することになるので大変なことになると想像する。ところでNAFLDやNASHには、まだ確立した治療法はない。

基本的に糖質、特にデンプン類のカタメ食いを避けるということだ。例えばラーメン・ライス、焼きそば・ご飯、芋やカボチャの天ぷらでご飯などはご法度である。コンビニのオニギリは1個35g程度の糖質を含む。

強いていうなら1食あたりの糖質摂取量は50g以下にしたい。カップ麺は60~70gの糖質を含むので、おにぎり+カップ麺はアウトである。お好み焼き定食も同様だ。まして食後にアイスクリームや果物も避けたい。

ただし、これらは糖尿病を含む耐糖能障害や、すでにNAFLDを生じている方々が対象である。もちろんこれらに該当しない人でも、短時間で急激かつ過剰な糖質摂取は大量のインスリン分泌を促進するため将来的に膵臓が疲弊する。

NASHだけでなく膵臓癌、さらには認知症を発生させる可能性もある。長い目で見れば短時間での炭水化物の大量摂取は回避しなければならない。

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ではギャル曽根はどうか?理論的には消化はされるが吸収しない、いわゆる吸収不良症候群で、かつ痩せ遺伝子を有すると想像する。彼女は肥満がないということは高インスリン血症を生じていない可能性がありNAFLDにはなりにくいと考える。

ただ痩せ遺伝子を有する人について考えれば、副腎でのエネルギー代謝が亢進した状態なので吸収不良症候群を伴っていなければ過剰の糖質摂取は耐糖能障害やNAFLDも生じ得る。いわゆる糖尿病のサルコぺニアか痩せの脂肪肝が、それに該当するのかもしれない。

いずれにしろ1回の食事での大量の糖質(デンプン類)摂取は肥満だろうが痩せだろうが、ぜひ回避した方が糖尿病やNASHさらには膵癌などの予防の観点からは良いと考える。

 
 
 

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